卒論配属に興味がある方(物理情報工学科 3年生)
私たちの研究室では,制御工学や制御理論の研究を行い,それを応用して,微生物や生体分子を材料とする生体分子システムの構築(実験)を行っています.制御工学・制御理論を活かして,電気回路や機械システムと同じように,大腸菌のような微生物やDNAのような生体分子を材料とする「化学反応で駆動するシステム」をゼロから構築して工学応用できないだろうか,という問いに理論と実験の両面から挑んでいます.
理論の研究では,学部の制御工学の講義で学んだような,様々なシステムの解析や設計に活かせる先端的な制御理論を研究し,数理的な証明やシミュレーションを行います.一方,実験を主とする研究では,シミュレーションや解析の結果に基づいて様々な化学反応や遺伝子組み換えを利用して新たな生体分子システムを構築したり,その反応を制御するための実験デバイスの提案や実証実験を行ったりします.研究比較的新しい研究分野ですので,アイデア次第で色々なことにチャレンジができると思います.
下記のキーワードのいずれか1つ以上に興味が持てれば楽しく研究を進められると思います.
研究テーマのキーワード: 制御工学,数理最適化,機械学習の数理と応用,合成生物学,分子ロボティクス,遺伝子回路/DNA回路,マイクロ流体デバイス
研究室配属 説明資料
堀・学生と話してみませんか?
オンラインまたはオフライン (対面) での研究室個別見学を歓迎します!配属に興味がある方はメールで堀 (yhori at appi.keio.ac.jp (atを@に変換))にコンタクトしてください.日程調整をした後,実際にLabに足を運んで先輩と話すこともできますし,堀から研究内容の詳細も紹介できます.是非,お気軽にご連絡いただけると幸いです!
よく聞かれる質問
研究テーマはどのように決めますか?
- 卒論研究では,理論または実験のいずれかにフォーカスした研究テーマを選択して研究をはじめます.テーマの内容には自由度があるため,教員と希望を相談しながら進めていきます.最新の研究テーマについては,見学の際に教員や学生に聞いてみると良いと思います.
- ある程度研究が進めばその先は,最先端の理論や実験を極めていくこともできますし,理論の実験検証や実験結果に基づく理論的な解析などの横断的な研究に取り組むことも可能です.
生物や化学の知識は必要ですか?
- 物理情報工学科では生物や化学に関連する講義が少ないですが,必要な知識は研究室配属後に身に付けることができるので心配ありません(実際に多くの学生がそうしています).学部3年生の講義で扱う数学や物理の内容に対して抵抗がない人であれば問題なく研究を進めることができます.
研究室のイベントにはどんなものがありますか? コアタイムはありますか?
- 研究室の全員が参加するイベントは,毎週開催のグループミーティングがあります.担当者が研究の進捗を発表し全員で議論をします.
- コアタイムはありません.自分の研究が効率的に進められるように各自でスケジュールを組んで研究を進めます.研究の進捗や研究室での生活については,定期的に教員と1対1のディスカッションを行いフィードバックを受けます.
- 有志の学生を中心に,飲み会(交流会・歓送迎会)やハイキング,ソフトボール大会への出場なども企画しています.
学生の居室・研究環境はどんな感じですか?
- 居室には学生ごとに専用の机,棚,モニター1台があります.また,ラップトップコンピュータ1台を支給します.
- Google Chat, Meetなどのツールを利用して日常的にリモートでの研究やミーティングを可能にしています.
- 高度な計算を行う計算用サーバや研究データを管理するファイルサーバなどは,インターネットを介して世界中のどこからでも安全に接続できるようになっています.
- 実験室には分子生物やマイクロ流体関連の実験を行うために必要な実験装置が一通り揃っています.
- 遺伝子組換生物の拡散防止措置を施した実験室(P1実験室)となっているので,必要な承認を得た上で遺伝子組み換え実験も実施しています.
学会発表や論文執筆の機会はありますか?
- 多くの学生が国内外の様々な学会で口頭発表を行っており,国際的な論文誌にも論文を多数投稿していますのでチャンスはあります.(全ての学生ではないですが)卒論研究の内容をベースにした学会発表や論文投稿は毎年行っています.
- 発表資料の作成や論文執筆の指導は教員が行います.グループミーティング等を通して先輩や同期の学生からのフィードバックも受けます.
希望者が定員を超えた場合は,どのように配属を決めますか?
- 定員を超えた場合は,教員との面接,および研究室の学生との面接を実施して決定します.
- 私たちの研究室では,多様な人材のインタラクションが研究生活を楽しくし,研究の進展に繋がると考えています.したがって,現時点での学力や成績だけではなく,課外活動における経験 (部活・サークル・バイト・ボランティア・その他),研究の興味,将来の夢などの多様な要素を総合的に勘案してバランスをとるように配属者を決定します.
- 学力を一方的に問う筆記試験や口頭試問は行いません.